【競艇】モーターを徹底解説!見方・整備・予想方法など完全網羅!
本記事では競艇のモーターについてご紹介していきます。
モーターはコンマ数秒を争う競艇において重要な指標の1つ。
選手の実力の次に重要と言っても過言ではありません。
そのため、予想をする際に参考にしないのはご法度。
そこで今回は、競艇のモーターの見方や予想方法などモーターにまつわる情報を徹底解説!
本記事を読めば競艇のモーターについて詳しく知ることができますので、最後までご覧ください。

1966年6月17日生まれ。東京大学卒業。
ボートレーサーを目指すも怪我のため断念。某有名競艇雑誌の編プロで働いていたが、廃刊を機に退職。その後競艇予想屋兼ライターとして活動をする中で福岡と出会う。
過去に自分も競艇予想サイトに騙されたことがあることから「被害者を減らしたい」という福岡の思いに共感。
毎日200以上の競艇予想サイトを検証し、競艇歴30年と元プロ予想師の経験と知見で「本物」の競艇予想サイトを日々研究し続ける。
競艇予想サイト解体新書では主に検証記事を担当する。
目次
競艇のモーターとは
こちらでは、競艇におけるモーターの基本的な知識をご紹介していきます。
モーターがどのような仕組みで、どのようにレースで決められているのか。
そのような疑問が解決しますのでご覧ください。
競艇のモーターはヤマト発電機が製造
出典:ヤマト発電機
競艇のモーターは一貫して『ヤマト発電機株式会社』が製造・販売しています。
『300型モーター』は、水冷2サイクルガソリン機関の縦型直列2気筒エンジンです。総排気量は396.9㎤で製造されており、減音のための吸気サイレンサが装着されています。優れた開発力と品質管理のもと、競技の特性から求められる極めて高度な要求に応えた、均一性能のモーターを全国のボートレース場およびやまと学校へ年間約1,500機出荷しています。
出典:ヤマト発電機
ちなみに、この会社はモーターのほかに、プロペラやボート、レスキュー艇までも製造。
さらには競艇場のピットや消波装置なども製造しているようで、ボートレースには欠かせない会社だということが分かります。
競艇のモーターは1年に1度変わる
競艇のモーターは競艇選手がそれぞれ保有しているのではなく、各競艇場が保有しています。
そのモーターは競艇の競走実施業務規程上1年に1度新品に変更をしなければなりません。
各競艇場の交換時期は以下の通りです。
競艇場 | モーター交換月 |
---|---|
大村競艇場 | 3月 |
住之江競艇場 | 3月 |
蒲郡競艇場 | 5月 |
下関競艇場 | 2月 |
若松競艇場 | 12月 |
丸亀競艇場 | 11月 |
桐生競艇場 | 12月 |
戸田競艇場 | 7月 |
唐津競艇場 | 8月 |
芦屋競艇場 | 5月 |
尼崎競艇場 | 4月 |
宮島競艇場 | 9月 |
徳山競艇場 | 4月 |
平和島競艇場 | 6月 |
浜名湖競艇場 | 4月 |
鳴門競艇場 | 4月 |
多摩川競艇場 | 8月 |
常滑競艇場 | 12月 |
児島競艇場 | 1月 |
江戸川競艇場 | 4月 |
福岡競艇場 | 6月 |
びわこ競艇場 | 6月 |
三国競艇場 | 4月 |
津競艇場 | 9月 |
上記表をご覧の通り、交換の時期は各競艇場毎に異なります。
交換した直後は出走回数が少ないためモーターの2連対率が参考になりません。
さらに、新品のモーターは他の部品と馴染むためにある程度時間を要します。
したがって、モーター交換後すぐに予想をする際はモーター性能を当てにしないようにしましょう。
モーターの交換時期の詳しい日時については各競艇場の公式サイトから確認することができます。
競艇のモーターは前検日の抽選で決まる
出典:ボートレース公式
競艇選手が利用するモーターは、前検日に行われる抽選で決定します。
抽選で決定する理由は、ご存知の通りモーターにはそれぞれ性能差があるから。
平等になるように抽選を行うわけです。
選手はガラポンで出た数字のモーターを利用し、節間はモーターを変更することが出来ません。
この抽選日が一番緊張するとおっしゃる選手がいるほど、抽選日は選手にとって重要な一日となります。
競艇のモーターの見方を徹底解説
こちらでは、競艇のモーターの見方を項目別にご紹介していきます。
それぞれの見方を押さえておくことで、確実に予想に役立ちますのでご覧ください。
4つの足の見方
競艇のモーターで最も覚えておきたい見方が、モーター性能を表す4つの足です。
モーターの足とは
- 初速を表す『出足』
- 中間速を表す『行き足』
- 最高速を表す『伸び足』
- ターン速度を表す『まわり足』
それぞれ詳しく見ていきましょう。
出足
出足とは、停止状態から走る「初速」のことを指します。
モーターの出足が良い場合、加速性能が高い優れたモーターと判断することができ、好スタートを切る可能性が高いです。
また、ピット離れやターン後の立ち上がりの速さにも期待が出来るでしょう。
行き足
行き足とは、低速走行をしている「中間速」のことを指します。
モーターの行き足が良い場合、スタートをしてから第1ターンマークまでの主導権を握る可能性が高いです。
行き足は出足に通じるものがあり、出足と行き足が悪ければ、どれほど実力のある選手でも追い抜かすことは難しいでしょう。
なぜなら速度が出るまでに時間がかかり、最高速で走る時間が短くなってしまうからです。
伸び足
伸び足とは、高速走行をしている「最高速」のことを指します。
モーターの伸び足が良い場合、トップスピードが他の艇よりも速くなり、競った際に有利になる可能性が高いです。
伸び足の良いモーターを見分ける方法として「スリット写真」というものがあります。
スリット写真とは、スタート時にフライングや出遅れを判断する際に使われる写真のこと。
この写真はハイスピード連写をしているため、艇身が短ければスピードに乗っていると判断することが可能です。

まわり足
まわり足とは、ターンをしている際の「ターン速度」のことを指します。
「ターン速度が短い=小さな旋回が出来ている」となるため、ターンが優れていると判断することが可能です。
ターンを如何に最短で済ませるかが勝負の鍵となるため、必ずまわり足を確認するようにしましょう。
出走表から分かるモーターの見方
続いては出走表から分かるモーターの見方を解説していきます。
出走表から分かるモーターの情報はこちら。
出走表から分かるモーターの情報
- モーターの強さが分かる『2連率』
- 選手が調整した『チルト角度』
- モーターの最新状態が分かる『展示タイム』
- モーターに不調があった際の『整備の有無』
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2連率
まず最初に確認すべきは出走表に記載されているモーター欄です。
出典:ボートレース公式
ここでは選手が使っているモーターの勝率を確認することが出来ます。
中でも注目すべきは2連対率であり、おおよそのモーター性能を把握することが可能です。
- 40%以上=性能の高いモーター
- 30%未満=性能の低いモーター
モーターの善し悪しの基準として上記を押さえておきましょう。
チルト角度
続いて確認すべきはチルトの角度です。
出典:ボートレース公式
チルトの角度は直前情報で確認することが出来ます。
そんなチルトの角度とは、モーターをボートに取り付ける角度のこと。
角度を下げると加速力が良くなり、角度を上げるとトップスピードが出やすいというメリットがあります。
現在、チルト角度の上限は競艇場毎に異なるため、チェックしておきましょう。
競艇場 | 可能設定角度 |
---|---|
戸田競艇場 | -0.5〜+0.5度 |
桐生競艇場 | -0.5〜+1.0度 |
びわこ競艇場 | -0.5〜+1.5度 |
住之江競艇場 | -0.5〜+1.5度 |
若松競艇場 | -0.5〜+1.5度 |
福岡競艇場 | -0.5〜+1.5度 |
大村競艇場 | -0.5〜+1.5度 |
江戸川競艇場 | -0.5〜+2.0度 |
徳山競艇場 | -0.5〜+2.0度 |
平和島競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
多摩川競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
浜名湖競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
蒲郡競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
常滑競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
津競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
三国競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
鳴門競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
丸亀競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
児島競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
宮島競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
下関競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
芦屋競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
唐津競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
尼崎競艇場 | -0.5〜+3.0度 |
チルトの角度を上限近くまで調整している選手がいたら勝負を仕掛けてくる可能性が大いにあります。
もし、外枠から出走する選手が勝負を仕掛けていた際は万舟券になり得るので勝負を仕掛けてみましょう。
その他、チルトについて詳しく知りたい方は以下の記事を併せてご覧ください。

展示タイム
次は展示タイムを見てモーターの調子を把握しましょう。
出典:ボートレース公式
展示タイムは直前情報で確認することが出来ます。
そんな展示タイムを見ることでモーターの伸び足を確認することが可能です。
この展示タイムとは、バック側の直線スピードを計測したもの。
数字が低ければ低いほどスピードが出ていると判断することが出来るため、競った際に有利になります。
他の条件を見つつ展示タイムの速い選手は好走する可能性が非常に高いので、是非チェックしておきましょう。
整備の有無
最後に見るべきは部品交換をしているかどうかです。
出典:ボートレース公式
部品交換がされた際は直前情報で確認することが出来ます。
競艇は1年を通してレース数が多く、モーターの消耗劣化が激しいため部品交換はよくある話。
仮に不調なモーターだとしても、部品交換をすることで好調になる可能性があります。
逆に部品交換をして調子が狂ってしまうモーターも存在しますので、必ず部品交換をしているモーターは要チェックしておきましょう。
競艇のモーター性能を活かした展開予想の仕方
競艇のモーター性能を利用すれば、レース展開の予想をすることも可能です。
レース展開が前もって予想できれば、勝率は爆発的に上がりますので必ず押さえておきましょう。
今回ご紹介するコツは以下4つ。
- 1号艇のモーター性能が高い場合は鉄板レースになる可能性が高い
- 2〜4号艇のモーター性能が高い場合は穴レースになる可能性が高い
- 5〜6号艇のモーター性能が高い場合は選手の実力を要チェック
- 冬季やナイターレースは1号艇のモーター性能の確認必須
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1号艇のモーター性能が高い場合は鉄板レース
競艇は定石としてインコースが有利と言われています。
そのため、1号艇のモーター性能は必ず確認するようにしてください。
1号艇のモーター性能が高い場合、定石通りの好走をして逃げ切ることが出来るでしょう。
つまり競艇初心者でも的中させやすい鉄板レースになります。
是非、1号艇のモーター性能が高い場合は1号艇1着を狙ってみてください。
2〜4号艇のモーター性能が高い場合は穴レース
2〜4号艇のモーター性能が高いと差しやまくりが決まりやすい傾向にあります。
というのも、スタートからの伸びが良いため加速がしやすく、内枠の艇より先行して走ることが可能です。
ただ、あくまで競艇はインコースが有利な競技。
「定石ではない=荒れるレース」となるため、穴レースになる可能性が高いでしょう。
是非、2〜4号艇のモーター性能が高い場合は勝負をしてみてください。
5〜6号艇のモーター性能が高い場合は選手の実力次第
5〜6号艇のモーター性能が高い場合、大穴レースになることがほとんどです。
とは言え、5〜6号艇は不利枠であることからモーター性能だけで舟券に絡むことは出来ません。
5〜6号艇から出走する選手が外枠を得意としているのか、成績は好調なのかを必ずチェックしてください。
モーター性能が高く、選手の強さも揃った際は強気で勝負してみましょう。
冬季やナイターレースはイン艇のモーター性能が重要
競艇のモーターによる体積効率の性質上、気温が低いと出足が良くなる傾向があります。
出足が良いということはインコースが有利という定石通りの展開になることがほとんどです。
実際、どの競艇場でも夏季より冬季の方がインコースの勝率が高くなっています。
また、夏季でもデイレースに比べてナイターレースは気温や水温が低下。
全国平均を見てもナイターレースの方が約5%も1号艇の1着率が高くなっています。
したがって冬季やナイターレースでは1号艇のモーター性能を確認し、好調な場合は舟券に絡めてみてください。
競艇場別エースモーターランキングを一覧でご紹介
こちらでは、各競艇場別のエースモーターをご紹介していきます。
エースモーターを把握しておくことで、予想の精度が上がり、勝率が上がることでしょう。
各競艇場のエースモーターは以下の通りです。
※2025年7月1日までの統計
競艇場 | エースモーター | 勝率 |
---|---|---|
桐生競艇場 | 16 | 8.19 |
戸田競艇場 | 8 | 6.40 |
江戸川競艇場 | 11 | 6.35 |
平和島競艇場 | 16 | 6.63 |
多摩川競艇場 | 74 | 6.47 |
浜名湖競艇場 | 52 | 6.27 |
蒲郡競艇場 | 62 | 6.77 |
常滑競艇場 | 56 | 7.41 |
津競艇場 | 15 | 7.20 |
三国競艇場 | 36 | 6.33 |
びわこ競艇場 | 57 | 6.45 |
住之江競艇場 | 16 | 6.60 |
尼崎競艇場 | 2 | 6.26 |
鳴門競艇場 | 21 | 6.20 |
丸亀競艇場 | 53 | 6.49 |
児島競艇場 | 41 | 6.94 |
宮島競艇場 | 62 | 6.72 |
徳山競艇場 | 56 | 6.35 |
下関競艇場 | 56 | 6.21 |
若松競艇場 | 16 | 7.10 |
芦屋競艇場 | 14 | 6.45 |
福岡競艇場 | 63 | 6.30 |
唐津競艇場 | 20 | 6.63 |
大村競艇場 | 19 | 6.84 |
出典:艇国DB
全国24箇所のエースモーターの平均勝率は6.65となっています。
中でも1番勝率が高いエースモーターは桐生競艇場の16番モーターです。
勝率は8.19を叩き出しており、このモーターを使う選手によっては安心して舟券に絡めることが出来るでしょう。
ただ、エースモーターや勝率は定期的に変わってしまいます。
今回抜粋した艇国DBはもちろんのこと各競艇場のホームページからも確認することが出来るため、レース前には必ずチェックするようにしてください。
モーター整備が上手い選手一覧
最後に、モーター整備が上手い選手をご紹介していきます。
たとえ勝率が低く不調なモーターであっても上手い整備によって好調になる場合も。
整備が上手い選手は好走する可能性が高いので、必ず押さえておいてください。
選手名 | 支部 | 階級 |
---|---|---|
赤岩 善生 | 愛知 | A1級 |
今垣 光太郎 | 福井 | A1級 |
峰 竜太 | 佐賀 | A1級 |
遠藤 エミ | 滋賀 | A1級 |
日高 逸子 | 福岡 | A2級 |
平山 智加 | 香川 | A1級 |
西橋 奈未 | 福井 | A1級 |
競艇のモーターの見方まとめ
ここまで競艇のモーターについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
最後に本記事のまとめをご覧ください。
モーターの見方まとめ
- 競艇のモーターはヤマト発電機が製造
- 競艇のモーターは1年に1度変わる
- 競艇のモーターは前検日の抽選で決まる
- モーターは4つの足を見ることが重要
- 全競艇場の中で最もエースモーターは桐生競艇の16番
本記事では競艇のモーターの見方について解説してきました。
本記事の内容を押さえておくことで必ず予想に役立つはずです。
しかし、競艇予想は他の要素も考慮しなければならず、初心者は継続して当てることはほぼ不可能。
そこで、競艇予想サイト解体新書はそんな方のために予想を毎日公開しています。
堅く決着する鉄板レースはもちろん、配当に妙味がある穴レースの予想も公開しているのでご活用ください。

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競艇には、言わずとしれた「稼ぎやすいレース」が存在します。
しかし、末端の一般人ではそういった情報は手に入りません。
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ここでしか手にすることのできない情報を、ぜひ有意義に活用してもらえればと思います。

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